こんにちは、Cinna(シーナ / @web_cinna)です。
職業訓練の2年コース、長期高度人材育成コースでWebデザインを学んだ記録です。
今回は1年生最初のセッションで学んだ、構成「平面・立体」の授業内容をお話します。
授業の概要

手作業で平面と立体における構成をしていく授業です。測る、切る、貼る、組み立てるの作業に慣れて構成の法則とバリエーションを学び、デザイン表現へと繋げていきます。
3時間×全10回(週2日×5週)
(中略)本科目では「構成」にいついての基礎作法を、様々な切り口による実習課題に取り組むことによって身につけていきます。知識に基づく柔軟な視点とそれを実現するための手作業の力、さらに制作したものを自分で評価するための審美眼を獲得し、今後のクリエイションに繋げる。
構成「平面・立体」の授業は週2回ありました!その他の時間割はこちらの記事にまとめています↓

全10回授業のスケジュール
- ユニット構成
- 「点・線・面」の構成
- 立方体ー奇妙なカタチへの転換
- 配置と分割
- アルファベットの構成ー平面によるアプローチ
- アルファベットの構成ー立体によるアプローチ
- 対比イメージの構成
- イメージ立体表現
- 試験課題『サプライズ!』
- 試験課題『サプライズ!』最終課題と全授業作品ファイル提出
授業内容をレポート

手作業での構成、はさみやコンパスやカッターなどの文具を使って切ったり貼ったり。大人になってからこうゆう作業は全然やっていなかったので、最初はほんとに戸惑いました。
前半は平面の構成から。紙の上でレイアウトや配置、形などの構成を行うのですが、その前にその紙の準備から始まります。
授業で使うA4ケント紙(厚紙)は本来のA4サイズより少し大きく作られているので、まずは先生の指導に沿って「きっちりとしたキレイなA4用紙」を作ることから。定規で測って規定サイズに鉛筆で下書き、カッターできれいにカットします。
そして構成を配置するための「枠」も先生の指定のサイズできっちり作図し鉛筆で下書き、ペンで描きます。
実際の課題に取り組む前に、この準備だけでも時間がかかります
第1課題:ユニット構成
ユニット構成①

紙の準備、6つの枠の作図。
先生が過去の生徒さんの作品を参考に見せてくれたりします。
円切りカッターで先生の規定サイズに黒紙をカット、4分割。6パターンの構成を作るというもの。4つのパーツは重ねず離さずを条件に構成しケント紙に糊付けします。
(円切りカッターは人生で初めて使いました ^^;)
ユニット構成②

同じく先生指定のサイズに矢印のような形のものを黒紙で6枚作ります。そしてそれを自由に配置して糊付け。条件は重ねずに離さずに構成すること。
翌週にクラス全員分を並べて講評。バランスや独自性、また制作の丁寧さを先生が1人ずつ評価します。
クラスメイト20名分、ホワイトボードに並べると、同じ条件なのにみんな違う構成を作っていてとても面白いです。近づいて見てみると切り口や枠のペンでの作図など丁寧さがすぐわかります。
第2課題:「点・線・面」の構成

紙の準備、6つの枠を作図。
課題プリントが配られたのでその条件に沿って構成します。

まずスケッチブックにアイディアを描きます。そこからケント紙に鉛筆で下書き。
点の構成は細いコピックペンで定規を使いながら作図。
直線の構成も定規を使いながら。曲線はバランスを見ながら自由に描きやすかったです。
面の構成は2色のグレーの紙と黒の紙を使って奥行きや重なりを作ります。
講評会は、やはり人によって全く違うデザインになりました。他の人のデザイン見るのが楽しい。
第3課題:立方体ー奇妙なカタチへの転換


続いて「立体」の構成です。こんなものを作りました。
最初はすごく苦戦しました。どうやって作るんだ?!と。
課題を出した時の先生はみんなの表情見て楽しんでました(先生の裏でのあだ名はドS先生でした笑。講評のコメントがかなり辛口で厳しいのですがすっごく良い女性の先生です^^)
作図の参考プリントが配られます↓

構造を理解して、自分のデザインに落とし込みます。
作図してカッターで切って組み立て。立体物の作成はけっこー時間がかかりました。
第4課題:配置と分割

今回は平面の構成で、配置と分割です。”黄金比”や”白銀比”などの構成や様々な配置と分割の例をまず学びました。そこから自分のデザインに落とし込みます。

配置と分割①

黄金比の画面に黄金比の短形を複数個配置。今回は課題が2つあるので、これはとにかくシンプルで大胆なものもたまにはいいかと思って作った記憶があります。(クラスメイトはもっと複雑なもの作ってたと思う^^;)
配置と分割②

こちらは黄金比の画面を黄金比を生かした分割法で構成。

本来は黒色の部分を黒紙で作って糊付けした方が仕上がりがキレイなのですが、この頃にはその気力もなく塗って作るので必死でした(当時は学校の後は仕事の日々だったし、、と言い聞かせながら。。)頑張り屋のクラスメイトはこれまたほんと凝った作品揃いでした。講評会がすごい。
第5課題:アルファベットの構成ー平面によるアプローチ

アルファベットでの平面構成です。黒紙を切り抜いて作ります。
スケッチブックにアイディアをいくつも書いて、先生に見てもらいながら作ります。
シンプルすぎると先生からダメ出しでます。
ケント紙をカットして準備、枠線を引いて、その中に構成を貼ります。黒紙のカッターで切るのをミスったりするとほんと辛い。やり直しが一番辛い^^;
私の作ったアルファベット構成は「CANNELLE」。ウチの愛犬シナモンのフランス語verです。
第6課題:アルファベットの構成ー立体によるアプローチ

アルファベットを立体で構成。授業の3時間では全然間に合わず、自宅で制作していたたときの写真。大きめの作業机を入学前に用意しておいてよかったです。まさかパソコンじゃなく、夜な夜なカッター作業に役立つとは思ってませんでした(今はPC用に活躍してくれてます)
多方面から複数のアルファベットが見える構成を立体で作るのが課題です。
スケッチブックにアアイディアを描きながら考えます。



そして作ったのがこちら。「A・I・H」の3つのアルファベットが見えるように構成しました。
実はいかに曲線を使わずに作れる構成かで作る工程をかなり想定しながら考えました。(そんなに器用じゃないのでグシャってなる確率が低い構成を重視してました)
第7課題:対比イメージの構成
対比の構成ー静と動

ケント紙を切って規定サイズで枠線を引いて準備。
今回は平面で対比の構成です。文字などは描くのはNGであくまで図形で静と動を構成します。
対比の構成ー喜と怒

先生からテクスチャの紙を数種類配られるので、今回はそれも使いながら喜びと怒りの対比のイメージを構成します。
第8課題:イメージ立体表現

前回の課題で「喜」と「怒」を平面で作りました。今回は「喜」と「怒」を立体で表現する授業です。制作はどちらか1つのテーマで、先生から指定されます。
「怒」のチームは黒用紙や黒色の素材であれば自分で用意してもOK 、「喜」チームは白色の素材です。
私はテーマが「怒」で制作しました。100均や文具店などで素材探ししながらほぼ感覚で作りました。
黒画用紙の部分は学校授業内で用紙をカットして構成してで3時間、そのあと素材を追加購入して自宅で引き続き制作。サイズが大きいので学校に持ってくるのが大変でした。
「喜」チームはふわふわ素材使ったり、お花みたいにしたり、可愛い作品が多かったです。(うらやましい)
試験課題『サプライズ!』
最終課題はサプライズをテーマに立体構成と平面構成のミックスで制作します。立体の中に平面構成のデザインも入れるというものです。
この課題は授業の第9回と第10回の合計6時間になります。6時間もあれば余裕のように思いますが、最終日はこれまでの作品をファイリングして提出もあるので実際は全然足りません。
決められたものを作るだけならまだ時間はかからないとは思うのですがアイディアを考えてスケッチブックに構成を起こすというところで案外時間がかかります。
実際作ったのがこちら↓


当時、DJをやっていたので、シンプルな箱の中にターンテーブルを作ってみました。
(実家に保存、母に撮影してもらいましたが、時間経ってるのでちょっと劣化してしまってます汗)
黒の画用紙で作図してボックスを作成、その中に平面構成としてターンテーブルを設置しました。
先生からの評価シート

なんとかそれなりの成績になりました!優しいけど作品には厳しい先生のおかげでカツを入れてもらいながらやり遂げれたので達成感がありました。
ちなみにこの授業でたくさん使ってきた黒画用紙やその他の素材は最初に購入する教材には含まれていません。自分で必要な分を買い足さないとです。黒画用紙はとてもたくさん使ったので教材に入れておいて欲しかった。。教材の詳細はこちら↓

感想
普段から工作などに慣れてる人からすると難しくないのかもしれませんが、私にとっては小学生以来の感覚のようでとても大変であり新鮮な授業でした。
無理そうと思ったものも、やってみると案外できたのは発見でした。
“素材”というものに興味が湧いたり、買って当たり前のものが”自分でも作れそう”と思ったり、立体物のデザインをするときの思考に役立ったり。同時にクラスメイトとの講評会は他の人のアイディアにたくさん触れれる機会でした。
Webデザインとは直接的な授業ではないですが、ビジュアル起こすということを体感できる授業でした。そして大切なのが時間配分でした。
1回の授業が3時間。しかし制作をしているとあっという間の3時間。
こだわり過ぎると授業外でもすごく時間がかかってしまいます。どこかで割り切るラインを決めて、時間内でデザインできるもの、構成できるものを想定して作らないと果てしなく時間がかかります。
これはWeb制作にも通ずる、Webだけでなく他の仕事でも通ずるなと体感した授業でした。
最後まで読んでいただきありがとうございました